病院内の諸事情に通じた作業療法士のの
お話では、脳梗塞の患者さんは高齢の方が
多いため、発症時53才と比較的若い部類に
属する私などは、麻痺の度合いも比較的
軽いため、きっとリハビリ病院側で入院を
望んでいただろうという意外なものでした。
病院も今は経営効率が最大限に求められる
時代、東京都内にある大学の附属病院で
すら経営難で立ち行かなくなることがあるほどです。
患者さんが沢山居ても医療事業が上手く回らなくなるところに、
日本の医療制度の困難さが現れているようです。
療法士さんいわく、若い脳梗塞の患者でリハビリの成果が出やすいであろう
私は、格好のモデルになり得るからとおっしゃっていました。
時間的にも短いスパンで効果が得やすくて、様々なリハビリのテストケース
にも好都合なことがその理由だとも教えていただきました。
なるほど病院の業績向上にも役立つ可能性
のある、回復力の見込める患者だったわけ
なのか、と後で思いましたが、当時は
けっこう複雑な気持ちで聞いていました。
同じ脳梗塞のリハビリを受けていてもやはり
年齢で回復力には差も出てくることや、
受け入れるにしても業績に視線が向いて
しまわざるを得ない、逼迫した病院の環境
にも思いが及んだからでしょう。
リハビリ難民という悲しい言葉も生まれる
現代ですが、望む医療が提供される
には、まだ前途は険しいようです。
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